さよならはとつぜんに。
思い出して書いてみる。
妻はふっと、
糸の切れた人形のように突然倒れた。
たしか買い物に行って、家に帰ってきたところだったと思う。
「思う」というのも、ほんとうにこの辺は記憶が曖昧だ。
といっても、当時のボクはすごく冷静だったということは覚えている。
妻に駆け寄ったが、動かしてはいけないと本能的に感じていた。
おそらく、あの異常な倒れ方を目にしたことで、
脳の細胞が冷え切っていたんだと思う。
救急車の中でも、すごく淡々としていたと思う。
病院について待合室にいるときも、
親族に電話したり、娘のオムツを替えたり、
やるべきことをやっていた。
思えば、これから最悪な事態が起こったとき、
自分へのダメージを最小限に留める術を実行していたんだと思う。
「覚悟をしろ」と。
「きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで。」
ほんとにこんな感じの言葉を言ったと思う。
倒れてから2週間後。
いつもどおり、美しい妻のまま旅立った。
脳出血だった。
享年30代前半
結婚6年目
娘生後6ヶ月
この字面だけでも悲劇さがやばいなー
と、ちょっとは冷静に語れるようになった。
妻が亡くなってからは、手続きや子育てでとにかく忙しかった。
よく、「悲しんでる暇なんて、まったくなかったぜ」
なんてことを聞くけど、スマン。ありゃ嘘だ。
普通に悲しかったわ。
部下や上司が、仕事を定時であがれるように調整してくれたことや、
両親をはじめ、親族が協力してくれなかったら潰れていたと思う。
悲しみもまだまだ全然あるし、ふとした時に思い出すけど、
それでも随分前向きになったと思う。
「引きずりすぎて、すり減ったかな」
って言ってたけど、あれはほんとだね。
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ボクの場合、周りが支えまくってくれてるおかげで、
「引きずりすぎ」って感じでもないけど。
それでも、ウジウジしつつも前向きさが詰まった素晴らしい言葉だと思う。
唐突にゲームやマンガの話をぶっ込んだけど、もともとボクはゲームもマンガも大好きです。
今回の記事タイトルも、マリオRPGのアイテム名。
と、この記事を書いてるときに↑のアイテム名検索したんだけど、
リップルタウンのカエルコイン交換所で貰えるアイテム一覧が……
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