桃太郎で学ぶマネジメント論
娘への読み聞かせのために昔話の絵本のセットを買いました。その中で桃太郎について、思うことがあったので雑記を記します。
一応あらすじ紹介。
桃から生まれた桃太郎は犬猿雉とともに、悪さをする鬼を退治し、金銀財宝を手に入れ幸せになりました。めでたしめでたし。
というお話。いわゆる勧善懲悪の物語で、読んでてスカッとする話です。
桃太郎の高いカリスマ性
旅のお供になる犬・猿・雉。この3匹はきび団子を上げることで鬼退治に協力することになります。改めて読んで思ったんですが、正気じゃないですよね。悪さをする鬼は今までずっと野放しにされていました。その当時、国家があったかどうかは不明ですが、そうしたものからも逃れていたのですから、武力も兼ね備えていたと思います。
そうした背景があったかどうかは定かではありませんが、犬・猿・雉は、桃太郎に行先を聞き、鬼退治に行くことがわかると「お腰につけたきび団子をひとつくださいな。お供しますよ。」と答えます。前述しましたが、当時の鬼というのは恐ろしい存在だったはずです。さらに、桃太郎の実力なんて、その時点では犬・猿・雉にはわからないですから、死地に向かうことをきび団子ひとつで了承させ、犬・猿・雉側からお供を志願させてしまう桃太郎には、間違いなく高いカリスマ性があったと思います。まぁ、そもそも桃から生まれてるんですから、現代だったらバチカンから奇跡認定受けるレベルですしね。
犬・猿・雉が粋説
逆転の発想で、犬・猿・雉はもともと鬼退治に協力をしようとおもっていたが、タダだと桃太郎が遠慮してしまう。そこでわざわざきび団子をねだった。そうすることで、依頼人と請負人という共依存の関係性を強制的に作り上げ、桃太郎の心情に配慮したのではないか? そんなことまで考える犬・猿・雉が単純に粋だったんじゃないか? ということも考えられます。あだち充作品の登場人物かよ。
桃太郎流マネジメント
話は変わりますが、現在、ボクは20名くらいのチームの部長として、部下のマネジメントをしています。「部下のマネジメントをどうすればいいか?」 といった悩み相談を課長にされることもあります。
今回の桃太郎マネジメント論から改めて思わされたのは、きび団子ひとつ程度の報酬で仕事を納得させるには、この人についていこうと思われるようなカリスマ性や信頼関係がないと無理だということです。それができないのであれば、きび団子をもっと魅力的なものにするしかない。わりと単純なことなんですが、できない人が多いなーと思います。自分も含めて。
鬼退治という共通目標
さらにマネジメントには共通の目標設定が必要不可欠です。チームとしてどうしていくのか? というゴールを定め、そこに対して共通の意思をもって進んでいく。ゴールが同じなら、個々がスタンドアローンでも関係ないって考え方のマネジメントもありますが、今回の桃太郎と関連したいので、後者は省きます。
目標設定は今回の桃太郎でいうところの、「鬼退治」がそれにあたります。現代に鬼はいませんが、退治したい人はいたりもするので、そういった人に対しての敵対心も、共通の意思となりえます。あまり褒められたものではないと思いますが、そういった共通の意思(共感)が絆を深めることが多いにあります。
まとめ
昔から現代まで残っている作品には、本当にいろいろ考えさせられることが多いです。見る・読む年代によって考え方・捉え方も変わってくるので、今回の桃太郎も深い作品だなーと思いました。